相談してさらに心配事を聞いてみた。
日程を調整して、事務所へ相談に行くことを決めた私は、あえて遅い時間にしていただきました。
当日は、変装をして、分からないように出掛けたのですが、今考えればなぜそこまでと思うのです。しかし、その時の追い込まれていた自分は、どこで誰が見ているのか分からない、相手はいつもどこかで監視しているのではないかという不安ばかりでしたので、そのようにしていたのです。精神的に随分痛めつけられていたのでしょう。もう何年も経っているのに、未だに対象者の住んでいた場所へは行ったことがありませんし、当時使用していた携帯メーカーの音を聞くと鼓動がどきどきしてしまいます。
事務所は、いわゆる雑居ビルのようなところにありました。
入って受付で待っていると、50代くらいの優しそうなおじさん(Fさんとします)が出てきました。
小さな会議室に案内され、そちらで相談させていただきました。
メールに書いたことを含め、細かく話させていただいたのですが、F氏はずっと聞いてくださりながら、要所要所でメモをとっていました。
ひとしきり話をしたところ、「随分な目にあいましたね・・・」と。
私は、少し肩の荷がおりたような感じになりました。
Fさんはまず、対象者の調査を行うことを勧めてくれました。
考えてみれば、私の知っている情報はすべて相手から言われたり、伝えられた情報です。
実際に正しいのかは分かりません。
年齢だって、名前だって本当かどうかは分からないのです。
相手のマンションの住所など、知っている限りの情報をFさんに提供しました。
ここで、私がひとつ気になっていたことを質問してみました。
それは調査していることが対象者にわからないかということでした。
なんとしても相手に知られることは避けたかったのです。
それにはこのように回答していただきました。
「○さん、探偵の仕事で重要な事は足跡を消すことなんですよ」
足跡を消す・・・私は、ここで実際にどのようにして調査をするのか教えていただきましたが、ここでは割愛させていただきます。
しかし話していただいた調査方法はとても合点のいくものでした。
それであれば対象者に気付かれないと。
またこうも言ってました。
「○さん、人というものは絶対に誰かに話す生き物なんですよ」
起きている事が重大であればあるほど話す生き物だというのです。
Fさんの話は、どれも的確でとても心地のよいものでした。
つづき
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